共同研究

東アジアの伝統的木造船建造および操船技術の比較研究

第2回共同研究フォーラム「東アジアの船—木造船技術とその構造—」を開催しました

日程:2017年7月8日(土)
会場:神奈川大学横浜キャンパス3 号館305 講堂
参加者:小熊誠、昆政明、王蕾、出口晶子、出口正登、廣瀬直樹、前田一舟、織野英史、越來勇喜

会場の様子

総合討論

 2014年度から2016年度まで実施した研究活動を公表するため、フォーラムを開催した。
この研究は各地域において伝統的木造船に関する調査研究を蓄積した研究者が共同し、日本と中国を中心とする東アジアの伝統的木造船の建造および操船技術の比較研究を行うものである。
 フォーラムでは、小熊誠の司会で進行し、まず、研究代表である昆政明が、本研究の趣旨説明と中国調査を中心とする活動経過を報告し、あわせて王蕾が、中国現地調査の調査方法、問題点を報告した。次いでパネル報告に移った。出口晶子は「東アジアの木造船文化継承のゆくえ」において、川船や観光、祭礼と木造船建造技術の伝承を報告した。出口正登は「目で見る日本の木造船」において、主に単材刳船から板合わせの構造船に変化していく過程の準構造船と以前実施した中国調査と韓国調査で撮影した木造船を豊富な写真で報告した。廣瀬直樹は「船体構造からみた船材接合概念の地域性」において、造船方法と接合技術の特徴を北陸、沖縄、中国との比較で報告した。前田一舟は「沖縄・越來家船大工の造船技術 -日本・中国福建省・台湾基隆市と比べて-」において、沖縄における木造船の変遷過程と中国、台湾との関連を報告した。織野英史は「大陸と列島の接合用具と操船具を比較する」において、船大工道具では特に船材接合に使用するクギサシノミとスリノコと充填材に関する道具について、操船具については櫓と櫂について、今回の現地調査とこれまで蓄積した成果の実測図を中心に報告した。 越來勇喜は昆政明の質問に答える形で、船大工手元の立場からコメントし、日本海事史学会会長の安達裕之氏から「日本の船の発達史への接近の試み -棚板造りと面木造り-」と題し、和船の発達と構造の特徴を大局的立場からコメントしていただいた。
 午前10時から午後5時45分に渡る長時間のフォーラムにもかかわらず、終始熱心な参加者で、総合討論も活発に行われた。参加者数も100人を超え、内容に関するアンケートでも、充実した内容であったとの好意的な声が多かった。
 なお、調査報告は今回のフォーラムの成果も合わせ、2017年度末刊行予定で作業を進めている。

(文責:昆政明)

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