国際常民文化研究機構 終了のごあいさつ
2022年04月01日
共同利用・共同研究機関として本学の中に設置されていた国際常民文化研究機構は、2022年3月31日をもってすべての活動を終了いたしました。2009年に文部科学省「人文学および社会科学における共同研究拠点の整備の推進事業」に採択されて以来13年間、私立大学にあっては数少ない人文学系の共同利用・共同研究拠点として国際的・学際的な視点に立った常民文化に関する研究を推進してまいりました。その間に、採択した公募型の共同研究は18件におよび、また国際シンポジウムや共同研究フォーラムなど一般市民に向けた研究成果の発信を数多くおこなってきました。
国際常民文化研究機構の目的は、国家や民族の枠組みを超え、いずれの社会においても大多数を占める庶民層を「常民」と位置づけ、その生活文化を総合的に調査・研究することで、多文化共生社会といわれる現代社会にあって、真の国際理解・異文化理解に資することにあります。その意味で、本機構は共同利用・共同研究の拠点として、一定の役割を果たしたと自負しております。
国際常民文化研究機構の母体となった日本常民文化研究所は、1921 年にアチックミューゼアムソサエティとして創設されて以来、民俗学・歴史学・文化人類学など学際的な視点から常民文化に関する調査・研究をおこなってきましたが、今後は、その日本常民文化研究所が機構の機能を引き継ぎ、新たな共同利用・共同研究の取り組みへとつなげていく所存です。今後の詳細につきましては、神奈川大学日本常民文化研究所Webサイトにてお知らせいたしますので、引き続き本所の活動にご理解ご支援をいただければ幸いです。
2022年4月
国際常民文化研究機構学内運営委員会 委員長
神奈川大学日本常民文化研究所 所長
安室 知
【新刊】『ブラジル国サンパウロ州レジストロ植民地における民具からみた日本移民の生活史の研究』神奈川大学日本常民文化研究所調査報告 第30集(国際常民文化研究機構 共同研究[奨励]調査報告書)2022年3月刊行
2022年03月31日
【新刊】『台湾の「海女(ハイルー)」に関する民族誌的研究— 東アジア・環太平洋地域の海女研究構築を目指して—』 国際常民文化研究叢書15(2022年3月発行)
2022年03月31日
共同研究(奨励)「台湾の「海女(ハイルー)」に関する民族誌的研究—東アジア・環太平洋地域の海女研究構築を目指して—」「第10回共同研究フォーラム 台湾の「海女(ハイルー)」に関する民族誌的研究」(終了報告/2022年1月29日)
2022年02月24日