共同研究

民具の機能分析に関する基礎的研究

2019年度第1回共同研究会

日程:2019年8月18日(日)13:00~17:00、8月19日(月)9:30~15:00(2日間)
会場:武蔵野美術大学(18日)、神奈川大学国際常民文化研究機構(19日)
参加者:神野善治、佐野賢治、眞島俊一、山田昌久、山川志典、佐々木長生、川野和昭、安ヵ川恵子、長井亜弓 
 レクチャー:三橋光太郎(勝井デザイン事務所デザイナー) オブザーバー:真島麗子(TEM研究所研究員)

■ 手のかたち(形態・姿)とちから(機能・能力)を、民具の持つ形態と機能に重ね合わせた展示の前で、メンバー間で意見を交わす
(「くらしの造形20 手のかたち・手のちから」展[企画・監修:神野善治]にて)
■ 「匙」「槌」「鏝」という3つの道具を取り上げ、その形態を行為との関係で捉え直した三橋光太郎氏の展示の前で。ご本人の解説を伺いながらの質疑応答

研究会2日目。織り具の進化とそれに伴って生じた織り具部材の変化について発表する山田昌久氏

【研究会1日目】
 本年度第1回目となる研究会は、武蔵野美術大学で開催中の「くらしの造形20 手のかたち・手のちから」展(8月9日~9月21日)の展示会場から始めることにした。本展は、人の手の「かたち(形態・姿)」と「ちから(機能・能力)」を主テーマに、二つの大きな造形物群を紹介するもので、本プロジェクトを「手」という括りから分類してみたものともいえる。手のもつ機能を「つかむ」「たたく」「すくう」などの動作から捉え、その機能を具現化した民具を実際に並べてみて、神野の考える形態および機能に関する分類の妥当性を問うてみたいと考えた。
 当日は、本展で「匙」「槌」「鏝」のコーナーをご担当いただいた三橋光太郎氏もお呼びして、これらの道具の形態を「動作」の観点から捉え直した研究を解説していただき、メンバー一同ともに、形態と機能の関係についてより一層深めることができた。
また観覧後は研究棟に移動し、本展テーマに関わる以下の議題について解説および質疑応答を行った。
 ・神野善治「手の形態と機能に関わる道具の分類試案について」ほか

【研究会2日目】
 翌日は会場を神奈川大学に移し、メンバー各自が以下のテーマについて発表を行った。
 ・山田昌久「織り具部材数増とテクノユニットの分設・増設について」
 ・川野和昭「竹籠仮面の比較—ラオスのピーターコーンと悪石島のボゼと硫黄島のメンドン」
 ・山川志典「機能分類からみた馬の民具」
 ・作業班(神野・長井)「砺波民具の形態分類について」
 ・研究報告書および研究報告会に向けて(各テーマおよび構成)ほか

(文責:神野善治)

2019年度第1回共同研究会

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