共同研究

東アジアの伝統的木造船建造および操船技術の比較研究

沖縄県うるま市越来造船

中国福建省福州市近郊の福青沃造船所

 この研究は各地域において伝統的木造船に関する調査研究を蓄積した研究者が共同し、日本と中国を中心とする東アジアの伝統的木造船の建造および操船技術の比較研究を行うものである。木造船を中心に比較研究を行うが、民具だけの研究ではなく、その技術移動やその経緯も含めた東アジア海域の研究と位置づける。研究地域は国内においては鉄釘使用以前の船材接合法が残る北陸および沖縄を中心とし、沖縄の木造船建造技術と関連の深い中国福建省の福州、泉州および、現在でも伝統的木造船建造が盛んに行われている浙江省舟山群島の現地調査を行う。また、韓国、台湾についても今後研究の進展に応じた取り組みが必要となると考えている。

 本研究では、これまでの研究成果を整理すると共に、中国における木造船の建造過程と船大工道具の民具学的調査を重点的に進め、合わせて操船技術については、中国で発達した艪と帆装が日本に与えた影響を検証する。現地調査にあたってはそれぞれの地域の大学、研究機関、博物館との連携により実施する。本研究より日本と中国における造船技術の特徴がより明らかになり、日本における木造船の発達過程を東アジア地域の中に位置づけることが可能となる。

【研究・成果報告期間】2014年8月25日~2018年3月31日

進捗状況および成果報告一覧はこちら

第2回共同研究フォーラム「東アジアの船—木造船技術とその構造—」
国際常民文化研究叢書12

□ 国際常民文化研究叢書12
—東アジアの伝統的木造船建造および操船技術の比較研究—
[写真記録CD付]
2018年3月刊行

神奈川大学学術機関リポジトリ公開

 
  氏名 専門 所属機関
代表者 昆 政明 こん まさあき 民俗学 神奈川大学
共同研究者 小熊 誠 おぐま まこと 民俗学 神奈川大学
共同研究者 織野 英史 おりの ひでふみ 民具学・民俗学 香川県立ミュージアム分館 
瀬戸内海歴史民俗資料館
共同研究者 越來 勇喜 ごえく ゆうき 造船 合資会社越来造船
共同研究者 出口 晶子 でぐち あきこ 民俗地理学 甲南大学
共同研究者 出口 正登 でぐち まさと 写真記録 有限会社アシスト
共同研究者 廣瀬 直樹 ひろせ なおき 考古学・民具学 氷見市立博物館
共同研究者 前田 一舟 まえだ いっしゅう 民俗学 うるま市立海の文化資料館
共同研究者 新垣 夢乃 あらかき ゆめの 民俗学 呉鳳科技大学
共同研究者 王 蕾 Wang Lei 民俗学 東京国立博物館

  • WWW を検索
  • サイト内を検索

ページトップ

神奈川大学
国際常民文化研究機構