戦前の渋沢水産史研究室の活動に関する調査研究
『渋沢水産史(漁業史)研究室報告』
戦前に日本の常民文化研究の先鞭をつけた渋沢敬三は、アチックミューゼアムを主宰してミクロなフィールドワークにもとづく基礎資料や民俗誌を内容とした彙報等の刊行と、民具の収集によるコレクション形成を行った。
その研究の柱を、渋沢は「民具蒐集」「漁業史研究」「文献索隠」と位置付けた。「民具蒐集」については、今日の民具研究の嚆矢としてその活動についての研究の蓄積があるが、「漁業史研究」については、その活動や刊行物に対する検討があまりなされていない。
本研究では、渋沢水産史研究室と民具研究を中心とする第二部会が活発に研究を展開していた昭和10年代前半を対象とし、その活動の実態解明を目指し、以下の調査研究を行う。
①「渋沢水産史研究室年譜」の作成
アチックで水産史研究に携わった研究者とそこに重要なかかわりをした外部の研究員の相関関係を示した年譜の作成。対象は渋沢敬三に加え、伊豆川浅吉・楫西光速・櫻田勝徳・竹内利美・戸谷敏之・羽原又吉・藤木喜久麿・祝宮静・宮本常一・山口和雄・吉田三郎・宮本馨太郎らである。
②「渋沢水産史研究室関連基礎資料」の作成
渋沢水産史研究室の活動の基礎資料の掘起しのための目録作成と翻刻作業。
【研究・成果報告期間】2015年4月13日~2019年3月31日
国際常民文化研究叢書13
第4回共同研究フォーラム 共同研究(一般)成果発表会
氏名 | 専門 | 所属機関 | ||
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代表者 | 加藤 幸治 | かとう こうじ | 民俗学 | 東北学院大学 |
共同研究者 | 磯本 宏紀 | いそもと ひろのり | 民俗学 | 徳島県立博物館 |
共同研究者 | 今井 雅之 | いまい まさゆき | 民俗学 | 東北歴史博物館 |
共同研究者 | 揖 善継 | かじ よしつぐ | 水産動物学 | 和歌山県立自然博物館 |
共同研究者 | 佐藤 智敬 | さとう ともたか | 日本民俗学 | 府中市郷土の森博物館 |
共同研究者 | 葉山 茂 | はやま しげる | 民俗学・生態人類学 | 国立歴史民俗博物館 |
共同研究者 | 日高 真吾 | ひだか しんご | 保存科学 | 国立民族学博物館 |
共同研究者 | 星 洋和 | ほし ひろかず | 民俗学 | 宮城県公文書館 |
共同研究者 | 増﨑 勝敏 | ますざき かつとし | 日本民俗学 | 大阪府立港高等学校 |
共同研究者 | 宮瀧 交二 | みやたき こうじ | 日本史・博物館学 | 大東文化大学 |
共同研究者 | 安室 知 | やすむろ さとる | 民俗学 | 神奈川大学 |