共同研究

研究グループ3-1.アジア祭祀芸能の比較研究

アジア祭祀芸能比較研究会集合写真

日本常民文化研究所所蔵の渋沢フィルムには奥三河花祭り(中在家)のものがある。また21世紀COEプログラム“人類文化研究のための非文字資料の体系化”2班“身体技法および感性の資料化と体系化”では、花祭り(古戸)、儺舞(中国江西省)及能(観世流)の動きをモーションキャプチャで収録し、身体技法の定量化の試みを行なった。この日本常民文化研究所の日本と中国の祭祀芸能に関わる資料及研究蓄積を踏まえ、さらに発展させる為にアジアの祭祀芸能間の比較研究を行なう。

祭祀儀礼写真

アジアの祭祀芸能の特徴として、農村性や呪術性を有して伝承され続けていること、それらが祭祀儀礼の戯場において育まれた優人(俳優)の多彩な演戯と融合していることなどが挙げられる。本研究においては、年末年始及び盆の祭祀の内容、その場で上演される芸能の比較を大きな課題とする。具体的な細目としては、一年の切り替わり時にみられる村落や寺廟の祭祀、奉納芸能のあり方、仏教・道教と巫覡の民間信仰の関連様相、地方色をもつ戯曲の祭祀性、マジカルなステップ・回転等の身体表現、鬼・翁等の仮装登場神の神格、都市的演劇性の萌芽、保存と継承の情況、世界遺産登録に関する問題等があげられる。

日本人研究者を中核とし、韓国・中国・台湾等の祭祀芸能を専門とする研究者が加わり共同研究を進めることで、アジアの祭祀芸能の総合的な比較研究の基盤を築くことが可能となる。今まで未開拓のままにおかれた、「東アジア芸能史」への展望が開けると考える。

進捗状況および成果報告一覧はこちら

公開研究会
国際常民文化研究叢書7

□ 国際常民文化研究叢書7
—アジア祭祀芸能の比較研究—
2014年10月刊行

神奈川大学学術機関リポジトリ

氏名 専門 所属機関
代表者 野村 伸一 のむら しんいち アジア祭祀芸能 慶應義塾大学
副代表者 廣田 律子 ひろた りつこ 中国民俗学
中国祭祀演劇
神奈川大学
共同研究者 小川直之 おがわ なおゆき 民俗学 國學院大學
共同研究者 西郷 由布子 さいごう ゆふこ 日本演劇学 武蔵野美術大学
共同研究者 笹原 亮二 ささはら りょうじ 民俗学
民俗芸能研究
国立民族学博物館
共同研究者 鈴木 正崇 すずき まさたか 文化人類学 慶應義塾大学
共同研究者 星野 紘 ほしの ひろし 民俗学 東京文化財研究所
共同研究者 皆川 厚一 みながわ こういち 民族音楽学 神田外語大学
共同研究者 丸山 宏 まるやま ひろし 台湾祭祀儀礼
道教研究
筑波大学
共同研究者 吉野 晃 よしの あきら 社会人類学 東京学芸大学
研究協力者 金 容 儀 Kim Yongui 民俗学 國立全南大學校
研究協力者 謝 聰 輝 Hsieh Tsunghui 道教学
中国文学
台湾文化信仰
國立臺灣師範大學
研究協力者 田 耕 旭 Joen Kyungwook 民俗学
民族芸能研究
高麗大學校
研究協力者 陶 思 炎 Tao siyan 民俗学 東南大学
研究協力者 馬 建 華 Ma Jianhua 民間戯曲 福建省藝術研究院
研究協力者 余 達 喜 Yu Daxi 儺文化研究 中国江西省文學藝術界聯合会
研究協力者 李 京 燁 Lee Kyungyup 民俗学 國立木浦大學校

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