共同研究

ブラジル国サンパウロ州レジストロ植民地における民具からみた日本移民の生活史の研究

レジストロ植民地と他の植民地との比較調査

日程:2019年12月21日(土)~12月26日(木)/バストス、2020年1月6日(月)~1月13日(月)/トメアスー、
 2020年1月15日(水)~1月20日(月)/フンシャル
調査先:サンパウロ州バストス植民地、パラー州トメアスー植民地、リオデジャネイロ州フンシャル植民地
調査者:福澤一興、肱岡明美

  ■ バストス市営の「山中三郎記念バストス地域史料館」  ■ トメアスーのアグリフォレス

移住者がつくった作物収穫時に使う籠

 目的:今回、出張調査を実施した植民地はいずれもブラジルに於いて計画的に造成された植民地であるが、入植開始年、入植者数、および自然条件は異なっている。そこでそれぞれの植民地に入植した人々がどのようにしてブラジルでの暮らしを始め現在に至ったかを民具、農具、家屋、生産物の調査を通して、本研究対象のレジストロ植民地との比較研究をする。
 調査・資料収集を次の項目に従い行った。1)植民地の概要並び現状調査:対象/日系団体役員その他(文化協会-3、農業組合-1)。2)聞き取り調査:対象/各種団体役員、植民地で生まれ育った高齢者、若手リーダー、その他。3)資料収集(史料館、資料室 計6)。各植民地で発行された記念誌、記念アルバム、契約書等を画像に納めた。4)民具調査:資料館での民具を画像に納めたほかに民家を訪問し撮影・記録。5)家屋調査:初期家屋に関しては計測にまで至らなかったが数軒現存していることを確認した。6)墓地調査:それぞれの植民地の墓地を調査、墓石の形状、墓地の構成を調査し特徴の違いが判明。7)農業並び主産物調査:養鶏場‐1、農場‐3を現地に訪問し現在の栽培作物、及び今日に至る作物の変遷を調査。8)教育:日本語学校、旧日本語学校‐4校。訪問した学校のうち、2校は廃校、2校は文化協会の支援を受け運営されている。
今回の調査ではそれぞれの植民地の全体像がつかめたので成果は上がったものと考える。

付記:今回の出張調査中訪問先の人たちが皆、快く応対し調査に協力してくださったことをこの場を借りて心より感謝申し上げます。

(文責:福澤一興)

レジストロ植民地と他の植民地との比較調査

進捗状況および成果報告一覧はこちら

  • WWW を検索
  • サイト内を検索

ページトップ

神奈川大学
国際常民文化研究機構